富士の麓に未来があった
2016/04/28
今朝も富士市のホテルで目覚めました。
昨日は今回の出張の目的である富士市の産業支援センターf-Bizに朝から押しかけ終日お邪魔しました。
公的中小企業支援センターとして圧倒的なパフォーマンスを誇る小出宗昭氏率いるf-Bizの運営を学ぼうというもの。小出さんには隔月で釧路のk-Bizに来て頂いて経営相談会を開催しています。
小出さんとは1年ちかくの付き合いになり、その考えや行動に共感しある程度その仕事の流儀を理解しているつもりでしたが、聞くと見るとでは大違い、その理解が全く浅かった事を思い知りました。ジョン万次郎がアメリカ大陸で初めて文明国の街並みをみてびっくりした位の衝撃というか、こんな世界がある、ここまでやっていいんだと驚きと発見の連続でした。
朝9時に行くと既に相談者の方が見えられていて、この女性はブルベリーなど栽培する農家と農家カフェを営んでいる方でf-Bizが仲介してテレビや雑誌、新聞などメディアにも登場回数が多い方です。
相談全体の13%は農業の方、6次産業化への実績が多いのもここの特長です。
名刺交換をしているのは自動車部品の社長さんと日経新聞の記者。f-Bizはメディアとの関係性が強くできており、商品の特性によって新聞であれば富士市、静岡県、全国紙と切り分けて掲載してもらっています。
相談は常時3名体制で同時に同じ部屋であまり他者が居ることに気にする様子もなく互いに経営相談をしています。
資金繰りや特許など機微な相談になると奥の別室を使うとの事。
年間10回ほどセミナーを行っていて、
あれ、ここにも藤村先生や
函館イカール星人の坂口あき子さんも来ていました。
テレビへも取材ネタを数多く提供しています。
スター農家をつくるというセミナーとマッチングなどもテレビが取り上げます。
最後に釧路からわざわざ来たという事で地元の富士市ニュースというメディアに僕らが取材されました。
小出さんがやっているのは中小企業の公的支援の完全なイノベーションです。企業誘致などの政策は今の日本ではうまくいかない。というよりグローバル化した中で合理的な動きにはならない。そんな政策経費があるのなら生きた中小企業支援センターに金を使い、100社の支援で会社が1名雇用を増やせば100人の雇用が生まれる。それが確実な支援である。小出さんの理念に深く共感し、やる気と勇気を頂きました。
行列のできる経営相談センター。これが日本を元気にする中小企業政策のモデルになる。
富士の麓のまちにやがて我々がやるべき未来がありました。
年の瀬に素晴らしいものを頂きありがとうございます。
乗山徹
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