僕がマーケティングコンサルタントをやっている理由
昨日のブログで「どうしてこの仕事をしているんですか?」という質問はビジネス上、何回も、何回も聞かれることが多いと書きました。
ちなみに、何故僕が売上アップのコンサルタントをやるようになったのかをお話しておきますね。
僕が販売の仕事と初めて出会ったのは20代前半に熊の木彫りなどの民芸品販売の売り子のアルバイトでした。
その時、ただ売り場で突っ立ってるだけではモノは売れない。売る側から顧客に働きかけて初めてモノは売れるということを痛感しました。
その後、レンタルレコード店での店長を任され、チラシやPOPの配り方、書き方一つでも売上に大きく左右することを身をもって学んできました。
現場の販売を通じて得た結論は、売る側が能動的に顧客に働きかけない限りモノは動かないというものでした。
ところが、Uターンして地方に戻るとそんな常識と大きくかけ離れた世界が目の前で繰り広げられます。
どの会社も、営業に極めて消極的、待っていればその内なんとかなる。そんなことを平気で口にする人が多い。
当時国策企業だった炭砿の子会社の運送屋に勤めた時、営業担当の部署があまり積極的に営業をしているように思えなかったので、こんな質問を投げかけてみました。
「もっと積極的に一般企業に営業すれば売上も上がるのではないのですか?」
部長から帰ってきた答えが「その通りかもしれないけど、まあ関連会社の売上で食えるから良いんだよ」。
その後、転職してコンピューターの営業マンをやっている時に、お客さんの建設会社に行った際に、いつも営業の部署の人が会社に居るので、総務の方に聞いてみました。
「あの~、営業ってしなくて良いのですか?」
帰ってきた答えが「全部決まっているから営業しなくて良いんだよ」
最初、意味が分からなかったのですが、いわゆる談合で分け前が事前に決まっているから、営業の必要性がない、ということだったのです。
そんなこんなで、地方の中小企業の売上に対する受身姿勢に大きなカルチャーショックを受けたものです。
明けて、2000年の1月に経営コンサルタントとして独立してからは、世の中に大きな変化が訪れました。
失われた10年が始まり、公共事業に頼っていた地方のビジネス社会の前提が崩れたのです。受身の待つだけの会社はどんどん倒産していきました。
そしてコンサルタントの仕事も、ただコスト削減をうたって事業計画をつくれば終わりでは済まなくなり、いかにして売上を上げていくかが問われるようになりました。
公共事業の増減や景気など外部の経済要因に左右されない真の自力集客の力を中小企業が持ち合わせない限り、存続できない時代になったのです。
多くの中小企業は未だに、自力で集客する仕組みを持ち合わせていません。
個店から多店舗展開の会社まで、店単位で真の集客力を持ち合わせることが会社全体の業績アップを実現する唯一の方法です。
真の自力集客の仕組みを会社に構築するために、売上アップをテーマにしたマーケティングコンサルタントを生業とするようになったのはそんな経緯からなのです。
長くなってしまいましたが、伝わりましたでしょうか?
乗山徹
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