ブランドとは何ぞや
2016/04/13
昨日、釧路地域ブランドシンポジウムに出席しました。基調講演はブランド戦略コンサルタントの方でしたが正直ちょっとわかりずらかった。というより「地域ブランド」なるものが一体何なのか説明を聞いてもさっぱりわからない。分からないままにしておくのも悔しいので自分なりに整理してみたいと思います。
確かに「京都」とか「北海道」とかいう地名はそれだけで「行ってみたい」とか「美味しそう、食べてみたい」と連想させるだけの力があり、商売としてやり易くなる、売るコストが下がる、それが「ブランド力」だというのは理解できる。今やどの有名百貨店でも北海道物産展はキラーコンテンツになっている。じゃあ「くしろ」にも同じようにブランド力を持たせるためのブランド化戦略をどうやって進めるか?というのが昨日の議論のテーマだったと思います。
確かに現時点で釧路ってあまり知られていない。摩周湖、阿寒湖、釧路湿原、2つの国立公園、温泉王国、丹頂鶴、まりも、炉辺、世界三大夕日、避暑地・・・・・が釧路エリアに全て集約されている事を知っているのは相当マニアックな方でしょう。
後半のパネルでこの問題のヒントになりそうな話をしてくれたのが釧路市の隣町白糠町でチーズ工房「酪恵社」を営む井ノ口社長でした。井ノ口さんは牛1頭当たりの放牧面積が全国一である釧路地域は日本一質の高い牛乳を生産している。釧路管内で現在8工房でチーズを生産していて、イタリア系、デンマーク系、オランダ系、スイス系、フランス系と各工房で全く違う製法でつくり多様性に富んでいる。全国のナチュラルチーズコンテストに毎年各工房がエントリーしており、過去3工房が金賞を受賞をしている。この8工房が数年前よりネットワークを組んで、外部から審査員を毎年呼び品質評価をして評価の高いものにはエクセレントシール、ベリーグッドシールを貼る事を許可している。生産技術は自己満足に陥りがちでブラッシュアップのために自ら厳しい道を選んでいる。こうして各チーズ工房が切磋琢磨して出来たチーズは近隣のレストランで使ってもらい、地域の人が地域の商品を大切にして誇りに思えるように育てていく必要がある。同じ白糠町の人が阿寒湖温泉の雛の座に宿泊した際、食事に酪恵社のモッツァレラチーズが使われているのを知って心の底から誇らしく感じたと話してくれた。
とここまで話を聞いて、僕がもし道外の人間でこの話を聞いたら「釧路にいってチーズ食べてみたい」「釧路のチーズを取り寄せて食べてみたいな」と感じると思いました。釧路ではこんなに品質の高いチーズづくりにまい進している職人が工房同士で切磋琢磨しているんだ。しかもそのチーズが釧路に行けばどこに行っても食べる事ができる。これだけで釧路を選ぶ理由がある。
地域ブランドづくりってこういう地道に「選ばれる理由」づくりをしている人たちを応援して、光をあてて切り取って伝えていく事かもしれない。と整理してみたんだけど、どう思いますか?
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乗山徹
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