こんな釧路に誰がした
2016/04/13
昨晩「くしろの未来を考える会」で、釧路公立大学の下山准教授が「釧路市財政および地域経済の課題」というレポートを発表してくれました。一通り報告を聞いて、釧路あまりにもやばい・・・暗然たる思いに包まれました。人口がこれから30年間で18万人から12万人に減るというのは以前にブログに書きましたが、実は釧路が人口の減り方道内の他都市に比べて早くて、2015年には苫小牧に、2025年には帯広市に抜かれて現在道内で4位の人口が6位に落っこちちゃう予定です。それと特に若者の他地域への人口移動が顕著。さらに一人当たりの所得はお隣の帯広市と比べると年間88000円ほど低いなど人口や経済の指標は、ああやっぱりなぁ・・・という感じです。
財政の話になると更に暗くなりました。経常収支比率というのは、自治体が自由に使えるお金のうち、人件費や生活保護費、借金返済に充てる公債費など、避けられない必要な経費が占める割合で、値が低いほど独自の政策のために使えるお金が多いことを示します。目安として70~80%が「適正」、90%以上は「硬直化している」とされるのですが、釧路市はその数字が何と96.6%。自由に使えるお金が3.4%しかない。職員や議員さんの給料払って、借金と利息払って、生活保護者にお金支給して、毎年かかる修繕費だとか除雪費だとか払ったりする内に殆どお金がなくなっちゃう。経済良くしようと思って、例えば講演会の一つでも開こうと思っても講師呼ぶ金もビタ一文出てこないというわけです。住民一人当たりの生活保護費負担が何と84600円、5年に1回の調査で毎回2万円ずつアップしているのです。住民1人あたりの生活保護費ランキングは全国8位。
これが今の釧路の現実です。このままだとこの地域ダメになります。もう充分だめですけど更にダメになります。蛯名市長、僕らのコンサートの楽屋に来たり、町内会のイベントに皆勤賞で握手しまくっている場合でありません。同じ時間使うんだったら霞ヶ関に行って汗を掻くべきです。
今の市長ひとりのせいにしてもしょうがないし、過去の地域経済や市政が積み重なって今があるんだけど、地域経済全体の視点を持たず地方自治を放っておいた僕ら経済人の責任は大きい。ずーっと放っておいて、気付いたらすっかり変わり果てた姿に・・・こんな女に誰がした~♪って昔の唄(星の流れに)の歌詞にあったけど、じゃあどうするんだ・・・・続きはまた明日。
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乗山徹
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