お客さんが感じる価値が唯一無二

2016/06/16

マーケティングの本質は自分の価値を顧客に伝える作業でもあります。
ところが自分の価値と簡単に言うのですが、これが中々自分では見えない所が厄介なのです。

先日も、ホテルの宴会サービスのコンサルティングをやっていた時に、同じ話になりました。
確かにホテルの宴会というと、料理の内容や価格、ホール係の対応など、どこのホテルも多少の差はあれど、あんまし違いがないように思います。

でも、僕にとってはこのホテルでのある宴会は忘れられないものでした。
父の三周忌をこのホテルで行ったのです。
一周忌の時は別のホテルで、もう少しグレードの落ちるホテルでしたが、料理を一品一品フルコースのように運んでくれて、それも美味しくとても満足しました。

何故法事をホテルで敢えてやったかというと、葬儀の時の食事、特に火葬場での食事がとても粗末なものだった。現代の葬儀がどうやら葬儀社を頂点としたピラミッド構造になっていて、結果食事があんなに粗末になったのかな～というのが透けて見えて、法事の時位、親戚の年寄りたちにも良い思いをさせてあげたいし、その方が親父も浮かばれるんじゃないかと思ったのでした。

で、２回目の法要も、なるべく良い法要をと思って、敢えて市内ではグレードの高さで一二を争うこのホテルにしたのです
で、営業の方と色々と打ち合わせをして当日を迎えました。
結果、どうだったか？

素晴らしいものでした。
親戚たちもこんな法事は初めて、料理も、サービスも、ホテルでやる法事はこんなに良かったんだね～と出席してくれた全員が笑顔で喜んでくれた。皆が感動していたのです。

おそらく、ホテル側としては当たり前の、普段と変わらないサービスだったのだと思います。
でも、その当たり前のことに対して受け取る側は、極めて非日常的なアッパーな体験を、しかも法要という場で、思いがけず受け取った。
一生の中で思い出すエピソードの一つになった。

僕はここを使って本当に良かったと思ったし、父も天上から喜んでいるじゃないかと思い営業の方や社長さんに感謝しました。

多分、日々の営業の中で、こういったエピソードはたくさん眠っているのです。
それを一番感じているのは、顧客側。価値は、使ってくれたお客さんが一番知っている。

お客さんが感じる価値こそ、唯一無二のもの。誰も真似ができない価値なのです。
そこを掘り起こしましょう。
塾ではその辺の気づきも体験してもらうようにしています。

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