誰でも老人になる
2016/04/28
昨日は釧路市にある地域起業創造センター「まじくる」で企業家の卵たちに混じってディスカッションのアドバイザーとして参加しました。
港町工房の中村さんが現在道の補助を受けて手がけている高齢者向けサービスの説明を聞いて今後の事業展開などについてグループディスカッションをするというもの。
中村氏の本業である港町工房は釧路川河口の大町にある旧港町ビールの社屋を利用して昆布森漁港直送の海産物を中心に地物の無農薬野菜、卵、牛乳など徹底的に安心、安全に拘った食材を提供する「かもめ市」として知られています。
実はこの「かもめ市」のある幣舞(ぬさまい)橋から南の地区は釧路でも一番古くから開けた街ですが、老人世帯が多い。高齢化率とは65歳以上人口の占める割合が平均で40%を超える地域で近隣にお店が無い買物難民化の地域なのです。
さらに、夫婦2人でも片方が認知症になれば、これまで付き合いのあった友達の出入りが途絶える。介護する側も片時もそばから離れられない。ストレスが溜まり段々社会との接点がなくなって行く。
これが今地方ではあらゆる所で起こっている現象です。
つまり“老人世帯の買物難民化とひきこもり”、この問題は行政も解決する政策をもたず放置されたままです。
誰でも老人になる。どの人にも将来必ず起きる問題です。
だからこそ、この不便さの「不」を解消するサービスが当たり前に必要なのです。
中村氏のサービスは食材の宅配とヘルシーメニューの開発。まだこれからのサービスですが潜在需要は大きいし、社会的意義も高く合理性もある事業です。
まだまだこのサービスを知らない人が多くまさにこれからのマーケティング次第です。
受講生からも多くの考えが投げかけられ、僕自身の気付きをもらいました。
このマーケット、真剣に取り組む価値と意義あり。
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乗山徹
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