つなげるのも仕事
2016/04/28
さすが北海道だけあって、最近一次産業とその関連の業種のご相談が多いです。
今日は農業の肥料のお話。通常畑作や酪農の牛の餌となる牧草地では化学肥料が使われています。或いは牧草地だと牛の糞尿を寝かせたものをそのまま撒いていて、春先になると車の窓を開けると凄まじい臭気が・・・。観光に力を入れているといいながら空港から一歩出ると随分なお迎えではありませんか!
と臭気対策には地元は頭を悩ませています。さらに化学肥料や糞尿をそのまま撒く事は長い目でみて土地がどんどん痩せていくことにつながる。
そこで15年前に設備投資をして糞尿の臭気を取った有機肥料を開発した。
この有機肥料で育てたかぼちゃ。甘みが全然違うそうです。(頂いたのでこれから天ぷらにしようと思います)
でも中々既存業者(農協など)の壁をくずせず普及していかない。それでもこの機械を視察して高く評価し農協単位で導入した所もあるそうです。
という事は商品力は高い。北海道農業にとっても理にかなった必要なものである。
ただ良いからといって売れるわけでは当然ないわけで、まず既存の農業流通(農協を中心とした)の大きな壁は厳然としてあるわけです。
壁を突き破るブレイクスルーはあるはずです。特に既存の農協を中心としたトライアングルから脱却しようとている農業者が増えている。例えばかぼちゃのブランド化を図りたいと考えている農業者は道内でも実際にいるわけです。
売りたいという人がいれば買いたいという人がいる。
ネットワークをつなげるのもコーディネーターとしての大事な仕事です。
それは売り手と買い手をつなげるだけでなく、その道の専門家をつなげる。自分にとってはとてつもなく高い壁に思える事でも、その道のプロにとっては「ああ、それはこうすれば出来るよ」となる。だってその人にとっては当たり前の普段の業界であったり仕事であったりすわけですから。こういう人をつなげる。
だから普段からの人脈づくりが重要になるわけです。
日常毎日出会う人、世の中プロだらけなんです。
活用しない手はありませんね。

乗山徹

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