スリル・イズ・ゴーン

2020/01/31

ゴーンさんはうまくレバノンに逃げ追うせたようでコロナウィルス報道一色となったこれより先は、だんだん話題にも上らなくなるかもしれませんね。

僕はこのゴーンさんの一連の騒動について注意深くは見ていましたが、日本の人質司法がどうのとか、保釈中に逃げるとはけしからんとか、今言われていることはどうでもいいし、この事件の経緯が良いのか、わるいのか、あまり興味は持てませんでした。
でもこのゴーンさんの逃亡劇を全く別の観点から見ると「なるほどなぁ～」と思ったのです。

その観点とはコンプライアンスです。
コンプライアンスとは、企業が定められた法律や倫理観、道徳観、社内規範等を守って経営を行うことを指します。

実は今年の年末年始は正月気分を味わう間もなく、このコンプライアンスルールの作成を依頼され、事例を元に納期までにつくりあげるという仕事に必死こいて取り組んでいました。

コンプライアンスというと、面倒くさい、何でこんな細部にこだわるんだ、とか否定的な意味で言われることが多いイメージでしたが、この一連の作業を通じて、僕は逆に、これって大事だよなぁ、こういったこと知らないで会社経営するって相当片手落ちというより、それこそウィルス蔓延の寒風の中を裸で歩いているようなものだと思うようになりました。

現代経営に必要な社内ルールを定めるのですが、利益相反、内部通報、ハラスメント対策、災害時の危機対応の仕組み、クレーム対応、ＢＣＰ計画等、以前には問題にもならないようなことが、中小企業のレベルでも当たり前に求められるようになったのだと思うのです。

ゴーンさんの居た日産自動車でコンプライアンスルールがどの程度機能していたのかは分かりませんか、このルールの複数の箇所に引っ掛かったから、浮かび上がってきて、結果逮捕拘留されたのではないでしょうか。

そんなことを思って、ゴーンさんの一連の逃亡劇を見ていました。

ゴーンよ去らば、スリル・イズ・ゴーン。