売上アップアドバイザー シーサー君

*

あっち立てたらこっち引く

   

飲食店でセルフの業態が増えてきていると日経MJの記事で見つけました。

セルフというとショッピングセンターのフードコートとか社員食堂、うどんの全国チェーン、ホテルのビュッフェなどがすぐ思い浮かびますが、ここで紹介されているのは券売機で券を買ってお客さんが自分で料理を運び食器も片づける形式のフレンチレストランであったり、居酒屋でワインや焼酎など豊富に用意された酒類のサーバーから呑み放題で自分でグラスに注いだりカクテルを作ったりするスタイル。

セルフで人件費がかからない分、割安の料金設定が可能でお得感がある。
昨今の大変な人手不足に対応する一つのやり方かもしれませんが、飲食は次々に新しい業態が出てきますね。

ちょっとこれと似ているのが、フレンチなどの高級食材を提供しているのだけど立食形式にしてお客さんが長居しないことで回転率を高めて、割安なメニューを提供しているスタイル。
これなんかも以前にはなかった斬新なビジネスモデルだと思います。

いずれのビジネスモデルにしても「お得感」を出すための仕組みがあるということだと思います。

割安感があるということは食材費率が高い、「値段の割にはすっごく良いもの食べられた~」とお客さんが感じる。
もし、これまでの仕組みを全く変えずにそんなことをしたら、もうそれは利益を削るしかないわけですから赤字続きで閉店に追い込まれることになります。

全体を100%として食材費率30%、人件費率30%、その他費用30%で利益10%を標準と考えた場合、食材費をかけた分を別な仕組みでお金を産み出さない限り、利益だけが食われて店を維持するのはムリなのです。

その仕組みが上述したセルフであったり、立食にして回転率を上げることであったりします。
この仕組みによって劇的に人件費率を下げたり、利益額を積み上げることで、店がちゃんと成り立つだけの利益を出すことが出来るのです。

ここでやっているのは単なる改善でありません。
単に利益を削って我慢しているのでもありません。
儲かるように大きく利益の構造を変える。
そのためには新しいビジネスモデルが利益が出るか否かの構造計算をしないといけないのです。

儲からない仕組みを放置していても、「はたらけどはたらけど猶わが生活楽にならざりぢっと手を見る」といったように苦しむだけです。

儲かる構造を作り出すためには、あっち立てたらこっち引くトレードオフが必要。
これまでの固定観念を一度横に置いて、ご自分のビジネスモデルを素から見直してみてはいかがでしょうか。

【お知らせ】
**************************************
当社主催セミナーのお知らせです。
7月19日(木)「人が活きる!集まる!店活セミナー」のご案内
今回は「人」に焦点を当てます。会社の生産性が高いか低いかを左右する最大の要素は「人」です。「人」のモチベーションの高低で結果は全く違うものになる。ぜひ人材難に悩む社長さんに参加して欲しい。
詳細とお申込みはこちらから

The following two tabs change content below.
アバター画像
北海道釧路市の中小企業診断士&ITコーディネーター。エクスマ手法でお客さん企業の売上アップを日々指導。沖縄好きで三線唄者「シーサー君」としてピン芸人もやっています。「シーサー君ブログ」で手書き絵ブログを一日一絵一文を更新中!

 - シーサー君ブログ, マーケティング, 最新NEWS, 経営

  関連記事

常識は非常識である

今日は新年初コンサル日、今年の方針など色々と打ち合わせをしました。 最近、お客さ …

BROSで震災チャリティーライブ

釧路市のライブハウスBROSでNorth of East東日本大震災支援チャリテ …

大きな背中2

今日は守成クラブの昼食会でした。 今日のテーマは『大切なことは〇〇に学んだ』 食 …

原因はメディアか?販促物か?

先日、地元で畳屋さんから販促の失敗談と成功談のお話を聞くことができました。失敗し …

定山渓でエクスマセミナーに参加

師匠の藤村正宏さんのセミナーに参加してきました。 場所は定山渓温泉鶴雅グループ森 …

モノに逃げてないか?

僕は中小企業診断士という資格を目指していた頃はその資格に相当憧れていました。恐ら …

新しいリアル

昨日は販促塾4日目、テーマはSNS発信でした。 この塾も始めて8期、1年半位やっ …

TTP大賛成!

昨日は「直販・通販で稼ぐ!年商1億円農家」の寺坂祐一さんの釧路講演でした。ちょう …

何故シーサー君?

先日、いつも行く釧路のおでんの王将で飲んでいたら奥の座敷に懐かしい顔がありました …

まずリアルの場に出でよ!

SNSは日々発信だけでなく読み方が大事で、こちらがちゃんと読まなければ自分の記事 …

PAGE TOP