素直なままで
コンサルティングやワークショップの場でやり方を説明してから実際にやってもらうというシーンは色々なケースで良く出てきます。
ところが全く同じ説明をしても、会社や個人によって相当出来不出来の差が出てきます。
以前から、この差はどこから生まれるのだろう?と考えていました。
例えば、こういうことです。
あらゆる販促物で決定的な働きをする「キャッチコピー」の効果的なつくり方について事例を挙げて説明します。
何故事例を見せるかというと、いきなり好きにつくって下さいといって効果的なキャッチを創れる人はとても少ない。逆に事例を見せて「これを自分の業種や商品に当てはめてまず真似てつくってみて下さい」というと、あらぁ~びっくり!これは刺激的でばっちり目に入るわ!と感覚的にそのレシピが身につくからです。
何故、コンサルティングやセミナーを受けているのでしょうか?
既に自分の中にそれらの中味を持っていればセミナーもコンサルも受ける必要なんかないのです。持っていないからお金を出してその時間を節約しているのではないですか?
今自分に無いものだから、そのまま真似るのです。でないとモノに出来ないから。
以前スキーをやっていた頃、結構運動神経が良い人でも恰好悪いフォームのままで中々上達しない人が結構たくさん居ました。その原因は「我流」で押し通してしまっているから。
「我流」でやっている限り限界があるし、本当に上手くなろうと思ったら基本を学ばないとムリなのです。
それと同じで「我流」で作ったコピーは、ほぼ100%相当つまらないです(笑)。あまりにもつまらないので素通りされるのは確実です。
で、この「我流」から離れられない人はどんな人が多いかというと、僕の経験ではベテランで管理職的な地位の方。もちろん、これは個人差があって若い方でも同じようなことを繰り返す方もいて一概には言えませんが、これまでの傾向からはそう言えるのです。
結局、「我流」という固定観念から抜け出せないのは新しいことを受け容れる「素直さ」に欠けている、そこの柔らかさが足りないのかもしれません。
決して「我流」や「自分らしさ」を否定するものではありませんが、基本が出来て初めて「我流」と「自分らしさ」が生きる。
まず基本を素直なままに受け入れる柔軟性を持つことではないでしょうか。
乗山徹
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