一度きりの仕送り
昨日は補助金の弊害について書きました。
もちろん全ての会社が補助金をもらって失敗しているかというとそんなことはなく、僕のお客さんでも補助金をフル活用して事業を成功させている方も沢山いらっしゃいます。
補助金にしても借入金にしてもお金というのは調達できた時には一時的に多額の資金が会社にプールできるので気持ち的にも余裕が出来ますが、日々の営業活動の中で黒字化の図式が成り立っていない限り、必ずそのプールされた資金は減っていき、気付いた時には危険水域まで下がっている、といった状態になります。
特に補助金は返済不要のお金、そこに落とし穴がある。
これが借入金であれば、借りた金は必ず返さなければならず、常に会社の財布と相談しながら資金繰りと日々向き合うことになる。
ところが返さなくても良いお金だと、まだまだ大丈夫、財布の中身を見ないまま時間が経過し、気付いた時にはにっちもさっちも行かない状態になりがちです。
しかも肝心の普段の事業活動の黒字化構造が出来ていなければ、資金が底をついた時点で万事休すです。
補助金がまだ残っているうちに、黒字化出来るだけの「稼ぐ力」を身に付けることが出来なければ、その事業は成り立たないということ。
まさに時間との戦いなのです。
補助金は会社が「稼ぐ力」を見つけるための一度きりの仕送り。
そんな風に考えてはどうでしょうか?

乗山徹

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