大きな背中
2017/07/15
昨日書いた人生の恩人であり、最も尊敬する経営者だった近野周悦さんについてもう少し書きたいと思います。
僕は28歳で釧路に戻るまでバンドやアルバイトで食いつなぐ生活だったため、ビジネスの知識も常識も何も持っていなかった云わば「遅れてきた青年」だったのです。
そんな自分がまともなビジネス人生のスタートで近野さんの下で働けたのは、今から思うととてつもなくシアワセなことでした。
上司が何か伝えてもロクに返事もしないようなトラック運転手の集団、長年の経営不振で人心も荒れていたし、労働組合が実権を握っているような会社でした。
そんな会社を毎朝、毎朝、掃除をしながら、少しずつ皆の気持ちを変えていった。
3年経って近野社長が会社を去る最後の頃には、見事な一体感のある組織になっていた。
近野さんは同時代に一緒に生きた者に本当に沢山の幸せや感動を残した人だと思う。
僕は別に故人を偲んで誇張して言っているのではない。
あの人の下で一緒に汗をかいた人は、心の底から同じことを思っていると思う。
人生誰と出会うかで大きく変わると思います。
ダメな人や嫌な奴と出会えば、同じ時代に生きた時にはひどくストレスであっても、後で思えばそれはそれなりに反面教師となり、自分の糧になるかもしれない。
そしてそんなダメ人間と出会う機会はとても多い。
逆に自分が素晴らしいな~、大好きだな~、心底尊敬できる、人生の師と仰げる人に出会える機会は極めて少ない。
もしかしたら一生会わない人もいるかもしれない。
僕の人生で近野周悦さんと出会えたことは、そんな僥倖の一つだった。
骨太な経営者の生き様、それは時代がいくら変わっても永遠に通用する生き方だと思う。
今でも、毎日竹ぼうきを持って作業帽と作業服に長靴スタイルで黙々と会社の周りを掃除する後ろ姿が目に焼き付いています。
本当に大きな背中だった。
その大きな背中を忘れずに一つでも二つでも実践していくのが、残された自分の使命かなと思います。
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乗山徹
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