構造計算は欠かせないyo
先日、同じ日に複数の飲食店で食事やお茶をする機会がありました。
職業柄、ついつい「この店の収益は成り立つだろうか?」と無意識にシミュレーションの世界に入り込んで頭を巡らすことになります。
どの店も個性があって地元の人に支持されているようで、客の入りも良いようでした。
ただ、それで経営が成り立つかどうかは別問題です。
こういう収益計算をする場合にどんな要素があるのでしょうか?
まず(1)売上はどの位あるか?
(1)売上=a客単価✖b席数✖c回転数
となります。
もちろん売上は多いにこしたことはありません。
・a客単価が安いと相当のc回転数を上げないとペイできません。ワンコイン(500円)メニューは最近やめるところが多いのですが、あまり得策ではないですね。
・b席数は開業時にどの店舗を選ぶか、或いは設計するかで決まってしまいます。当然席数が少なければ賃料は安く済むし、建築費も抑えることが出来ますが、その分c回転数を上げなければ成り立たないことになります。将来の成長を制約する最大の要因にもなり、席数が取れない店は最初から限界があるのです。
・席数が少なくとも都心の繁華街のようにc回転数を稼げる可能性があれば良いのですが、地方に行けば行くほど厳しくなっていきます。
(2)経費=(売上✖食材費率)+固定人件費+(売上✖変動人件費率)+固定経費
・食材費率は飲食の場合は35%が目安と言われますが、業種によってはもっと低かったり物販を絡めるとお店毎に変わってきます。
・固定人件費はオーナーや社員給与、変動人件費はパートさんの給与等です。
・固定経費は家賃や電話代等諸々の固定的費用です。
(3)キャッシュフロー=(1)売上-(2)経費
開業時に借りた開業資金の返済がこのキャッシュフローより小さければ小さいほど資金繰りは安定して収益構造が成り立っていると言えるのです。
特に開業前にこういった試算は欠かせません。
今思い返すと最初から成り立たない収益構造だったなんてことも多いのです。
逆にシミュレーションによって開業時にいくらまで資金を投入できるかがある程度決まってくるのです。
建築に構造計算は欠かせないように、収益構造のシュミレーションは欠かせないyo。
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乗山徹

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