「本物は第一印象が悪い」の法則

2015/01/17 2016/04/03

朝の連ドラの「マッサン」を毎日観ています。丁度今のくだりが、初の国産ウィスキーを造ったのは良いが、本場スコッチ特有の煙臭ささが当時の日本人には受け入れられなくて全く売れなかった様子が描かれています。
実は僕もショットバーで本格的スコッチというのを飲まされて、始めて飲んだ時は「どうしてこんな薬臭いお酒なの？」と感じて、苦手でした。ところが、その後、ちょこちょことたま～に飲んでいる内に、この独特の薬臭さが忘れられなくなり、今では自分でラフロイグやボーモワといった臭いスコッチのファンにすっかりなって、家でチビチビ飲んでいます。
今のマッサンを見て大変勉強になるのですが、この特有の薬臭さはピートという泥炭を燻すことで付けられるフレイバーで、スコットランドのアイラ島という地域の蔵がこの煙臭い一派だそうです。

こういう強烈な個性をもった食べ物って、最初はその強烈さゆえに、何だこりゃあ！って感じでとっつきにくいですよね。他にはブルーチーズなんてのも、僕には味の素食っている感じで（笑）未だに苦手です。くさやって食い物も臭いだけで、もう嫌って人多いですよね。でも、どの食い物も、食べなれた強烈なファンが居るのです。多分、旨い食い物こそ、最初は取っ付きにくくて、酷い顔をしているのだと思います。
でも、これって食い物に限らず、あらゆるものに当てはまる法則かもしれませんね。
音楽でいうと、フリージャズって、最初聞いた時は「何デタラメやっているんだ、これが音楽？」って思うんだけど、我慢して聞き続けていると、ある瞬間から「これって凄い～！」って鳥肌が立つ瞬間が訪れるのです。前衛芸術とか民族音楽って皆そんな感じです。

人も同じようなところがあって、最初は取っ付きにくい変な奴だと思っていても、ある瞬間を境にして「あれ、こいつ良い奴だ」とか「凄い奴だな～」って転換する瞬間ってありますよね。本物ってそんなものかもしれません。
どうせなら、一見違和感があっても、ある瞬間から見直される、そんなアイラ島の荒波にもまれたスコッチみたいな人間になりたいもんです。ちょっと表現が回りくどかったかな～（笑）。

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