お客さんは来る理由を強烈に持っている

2014/09/14 2016/04/03

昨日の記事、「本丸ダメなら落城近し」で商品力がマーケティングの中では第一義的に重要と書きました。長い目でみると、やはりそのお店や会社の商品力そのものが優れて魅力的なものでなければ、お客さんからの支持は得られないのは当たり前の話です。

一度そのお店や会社の商品を体験したお客さんが、何故またリピートして来るのか？商品そのものに魅力を感じていなければ来るわけがないのです。じゃあ、どこに魅力を感じているのでしょうか？僕はこの「お客さんがどこに魅力を感じて来てくれるのか？お客さんは何故、いつも来てくれるのだろう？」という「自分の店にお客さんが来る理由」を考えることは凄～く重要だと思っています。何故なら「来る理由」さえあれば、必ず来るから、逆に言うと「来る理由」がなくなったら、来客は途絶え、お店は近々閉めざるをえなくなる。
例えば、飲食店で考えてみましょう。先日僕が経験したような「素人に毛の生えたような食べ物」（と感じさせるもの）しか出せなければ、次回「行く理由」は無いのです。この時の「行く理由」は、家庭では出せないダイナミックな味やメニュー選びの楽しみ、お店の雰囲気や空気感などわざわざ外食に出かける非日常的な楽しみなのです。
もう一例くらい、銭湯や温泉で考えてみましょう。何故、自分の家にシャワーもお風呂もあるのに、わざわざ入りに行くのか？家庭のお風呂では味わえない広い浴槽の解放感だったり、マイナスイオンが醸し出す爽やか感だったり、或いは人と人との人情の交わりだったり、時にはボーッと一人で考え事したいとか、これもまた核家族化した家庭では味わえない非日常を求めているのは間違いない。

お客さんは、ただ漫然と来ているわけではない。必ず、強烈に求めているものがあるから、わざわざ時間とお金を消費しに来るわけです。何故、家で飲んだ方が安いに決まっているのに、お姉ちゃんの居る店に飲みに行くのか？求めているのが酒ではなく、解放された非日常の時間と体験を強烈に求めているからです。
私たちのそれぞれの商売で、お客さんが来る強烈な理由がそれぞれ必ずある。これを知ることは、商売を営む者として絶対必要かつ何よりも大事なのです。
お客さんが「来る理由」は時代の動きとも連動してどんどん変わって行く、お客さんが「来る理由」に無頓着な人はこれから益々商売を続けるのが難しくなるでしょう。
来る理由が分かったら、あとはお客さんに喜んでもらえるようにひたすら商品を磨くだけです。
あなたのご商売、お客さんの「来る理由」は何ですか？是非、じっくり考えてみて下さい。

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