麻薬の罠にはまらないために

最近、麻薬漬けになった芸能人のニュースで持ち切りですが、マーケティングの世界でも麻薬にも似た禁断の果実があります。それは「値引き」です。ひとたび値引きを仕掛けると、出だしは安値に引き寄せられて集客出来るため、この世の春を謳歌できるのですが、程なく必ず追随する者が出てくる。そして果てしない値引き合戦の結果誰も儲からない価格競争の罠。価格戦略は体力勝負、大量仕入れなど規模のメリットを追求できる大手のみに許される戦略であり、体力の無い者は消耗し尽くした結果、やがて市場から姿を消していく。本当に手を出すと恐ろしい結果が待っているのが「値引き戦略」という麻薬なのです。（もちろん全ての値引きを否定するものではなく、在庫処分などの値引きは必要に応じてやる必要があります）

この「値引き」という安易な道を避けて、収益を上げるにはどうしたら良いのでしょうか？逆に何故「価格」に訴求してしまうのかを考えると、「安い」以外に価値が無いと固く信じ込んでいるから値引きに走るのでしょう。でも、お客さんが「安い」という価値をどこまで感じているかは疑問です。売る側が思うほどは感じていない。それなのに安売り競争に突入して、会社の将来を台無しにしてしまうのは何とも残念な話です。今やるべきことは価格以外の価値、お客さんが欲しくなる価値、買う理由を洗い出すことです。必ずあるというより、冷静に探せば溢れるほどあるのです。人、サービス、オペレーション、立地、設備、雰囲気、空気感、その中でも自分たちにしかないもの、独自性、希少性があってお客さんが素敵だと認めるものを訴えれば良いのです。もっと簡単にいうと、いつもお客さんに誉められていること、言葉に出して感謝されていることあるでしょ！そこが宝の在処（ありか）なのです。

そして、その宝を紙やネット、電波のメディアを使って発信すれば良いのです。その宝を素敵だなと思うお客さんがあなたたちのターゲットなのです。自分たちの宝、強みを持つ土俵に引き込むのです。安易な道に走っちゃいけません。人間やめることになりますよってキャンペーン昔ありましたよね。

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乗山徹

代表取締役 ： ファーストコンサルティング株式会社

北海道釧路市の中小企業診断士＆ＩＴコーディネーター。エクスマ手法でお客さん企業の売上アップを日々指導。沖縄好きで三線唄者「シーサー君」としてピン芸人もやっています。「シーサー君ブログ」で手書き絵ブログを一日一絵一文を更新中！

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