隣の芝生を羨ましがる前に
2016/04/05
地域全体の小売業やサービス業の販売額の統計を見るとずっと縮小が続いていて、人口減少割合以上に全体の販売額が減っているのが分かります。これはネットや札幌など他都市へ売上が流出していて減少に拍車をかけているってことなんだと思います。そんなわけで、同じやり方をしていては、どの業種も売上が前年比を割っていく世の中だってことは間違いないし、このまま商売を続けていけるのか、それとも新しい分野に進出しようか、将来どの道に進もうか迷っている経営者の方も多いのです。
進むべき方向が見えない、新分野といっても進むべき新分野を決めれないってご相談がありました。僕はこんな時に、「新分野って選択肢はあるかもしれないけど、ちょっと待って下さい。」って必ず言います。「今の本業が調子が悪いのは良く分かります。その原因は何だとお考えですか?」と聞くと、ほぼ100%こんな答えが返ってきます。『人口が減少しているし、景気も悪いからねぇ。大手との競合もあるしね。』・・・・僕はこの答えを否定はしません。本当にそうだと思います。でも、それって自分ではどうしようもないことですよね。天変地異と同じで、いくらそんなマイナス要因がなくなって欲しいと願ったってどうなるものでもない、自分の手の下しようがない原因なのです。
こんどはこんな質問をしてみます。「最近、チラシを近隣のエリアに配ったりしました?お得意さんにお手紙やレター出していますか?ブログやフェイスブックで情報発信していますか?POPを積極的に書いていますか?」と聞くと、100%こう答えるのです。『以前にやったこともあるけど、最近は全くやっていないなぁ~』・・・・・販促、マーケティングをやっていない。正直、ここをやっていない会社が売上を伸ばす可能性はゼロ%です。というか、確実に前年比を割るだけです。何故なら外的要因が強烈にマイナスの世の中だからです。そのマイナスを凌駕するだけの販促マーケティングを積み上げない限り前年比を上回ることは無い。
もし、この状態で新分野に進出したらどうなるか?・・・不幸な要因をもう一つ抱えて身動きがとれずにお陀仏さんです。苦境の原因を取り違えているのです。今の自分のターゲットへの販促をトコトンまでやらない限り、市場の動きは見えない。逆に今のターゲットに対し極限までマーケティングして初めて市場の機微な動きも見えて、新たな市場やビジネスチャンスも見えてくる。激しく自分自身が市場にアプローチしない限り、新しい動きは見えない。隣の芝生は良く見える。隣の芝生を見る前に、自分の家の芝生の手入れを丁寧にすべきなのです。
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乗山徹

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