プロの凄み
2016/04/29
昨晩は釧路ジスイズでジャズのライブ。
札幌のジャズトリオ、ネガティブ・サンを聴きに出掛けました。
秋田祐二(b) 石田幹雄(pf) 三輪雅樹(ds)のトリオ。
火の出るようなフリージャズが全編で演奏され、間にゲストで浅川マキの曲を女性のボーカルで2曲。
フリージャズってジャズを聴かない人にはなじみが無いと思います。
日本では山下洋輔がたぶん一番有名ですけど、あまりジャズに馴染みの無い人には何をやっているか理解不能。
技術の無い人がやるとただのデタラメにしか聞こえない。
逆に言うと人前で聞かせれる人は高度な技術の裏づけがあってやっているのです。
時に激しく細かいリズムの応酬、時に叙情的に、即興で互いに反応しながら音を織っていく。
最後は、名前の由来となったネイティブサンの曲、さらにアンコールで今年1月に亡くなったドラマー古澤良治郎氏のリリカルなバラードで締めくくりました。
ベースの秋田祐二さんはネイティブサン(70年代後半のジャズフュージョングループ)ベーシスト川端民夫氏(2000年死去)の唯一のお弟子さんとの事。
ジスイズのマスターが最後に解説してくれましたが、今回のリーダーでベーシストの秋田祐二さんも二度の病からの復活という事で、真に命を懸けた演奏、プロの演奏に熱く酔いしれました。
ジャズミージシャンであり続けるという事は凄いことです。多くの若者がプロのジャズミュージシャンを目指してその門を叩きますが、途中でやめていく人が圧倒的に多い。僕なんかその入り口あたりで挫折しました。
それだけ厳しい世界だという事。だからジャズミュージシャンで生涯を終える生き方は、男として凄い。(女でも凄い)
秋田さんも、古澤良治郎さんや川端民生さんと同じく、一生ミュージシャンで通すんだろうな。
「俺も頑張らねば」と、気持ちを新たにした一夜でした。
今回の轟音ピアノ石田幹雄さんは秋にもジスイズに来て自分のピアノトリオで演るそうです。
石田さんは北大のジャズ研出身。今は横浜在住でプレイスタイルはコルトレーン時代のマッコイ・タイナーばりで顔つきが凄い。
3人とも良い面構えしていたな。サムライというか。修行僧というか。いい目してるっていうか。
またライブ行こうっと・・・。
乗山徹
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