「ない」を「する」に変えるだけ
2016/04/13
中小企業金融円滑化法が3月末で期限が切れて、金融庁から銀行に対して引き続き金融支援を継続するように、いきなり資金の回収を図ったりしないようにという通達が出ていて、表面上は倒産企業が急に増えたというようなこともなく平穏に過ぎています。ただ、円滑化法のお世話になっている企業は基本的に赤字企業なわけで、支払猶予を受けている内に黒字化へと体質を変えない限り、早晩会社が継続ができなくなるのは目に見えています。
赤字企業であるということは、仕入をして、家賃など諸経費を払って、人を使って1年運営した結果、払った費用を賄えるだけの売上が無いという状態です。石川啄木じゃないですけど、働けど働けどわが暮らし楽にならざる、じっと手を見る・・・という感じです。ご相談に来る経営者の方、皆真面目な方です。決して経営に手を抜いているわけじゃない。でも毎日経営していてもやればやるほど赤字って何故か。一つはっきりいえるのは「ビジネスモデルが古い」。今会社があるって事はかつてこのビジネスモデルで儲かった時代があったという事。でも赤字が何期も続いているって事は、当時通用したビジネスモデルが今では全く通用しなくなっているって事です。そこを変えない限り再生は絶対無理。
例えば小売店の事例で古いビジネスモデルで良く見られるのは「あれもある、これもある」つまり満遍なく商品を薄く広く並べちゃう、さらに「あの人にもこの人にも」つまり万人に買ってもらいたい。商品の絞込み、お客さんのターゲットの絞込みが全然出来ていない中途半端なお店になっちゃっている。限られたスペースの中で勝負するのですから、そこに強烈なキュレーション(選ぶ力)を働かせないとお客さんからは気付いてもらえないし支持されない。それと古いビジネスモデルの赤字企業の全てに共通していることがあります。それは「販促を全然していない」。店内を見ればPOPが殆どない、お客さんへのおハガキも出していない、広告もチラシも打っていない、お客さんが来るのをひたすら受身で待っている。
それでは新しいビジネスモデルって何?今上に書いたことの「ない」を「する」に変えるだけです。
資金返済の猶予を受けれる期間は限られていて時間との戦いみたいなものです。やるかやらないかの選択です。やらないと会社の歴史がとても近い将来終わるという事。これは赤字企業だけでなく全ての会社に言えることだと思っています。ちと今日は辛口でした。
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乗山徹
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