ドンブリの証明

2015/01/20 2016/04/03

昨日の損益分岐点売上の計算で、もう一つ説明することがありました。
なるべく小さい売上で利益を出したいのは、どの会社も共通の願いだと思います。
ここで損益分岐点の式をみて欲しいのですが、損益分岐点売上＝固定費／（１－変動費率）
そのためには、(1)固定費を抑える、(2)変動費率を抑える、しかないのが分かると思います。

昨日と同じ数字を使って説明します。以下のような数字の会社があります。
売上　1500千円
変動費　525千円　（飲食店だと食材費、小売店だと仕入など）
固定費　800千円　（一般管理費の合計、金利など）
２．変動費／売上＝変動費率を計算します。この場合は525/1500＝35％
３．損益分岐点売上＝固定費／（１－変動費率）を計算します。
この場合は、800/（1-35％）＝1,231千円

(１)固定費の増減の影響は？
仮に灯油代とガソリン代が値下がりして水道光熱費が30千円、昼間のバイトをやり繰りして人件費が20千円下がったとします。すると
損益分岐点売上＝固定費／（１－変動費率）は　（800-30-20）/（1-35％）＝1,154千円
となり、損益分岐点売上は77千円下がることになります。月２５日稼働すると１日3,077円少ない売上で同じお金を残せるのです。客単価８００円の店だと１日３．８人少なくても良いという話です。固定費を下げれると少ない売上で運営が出来るのです。

(2)変動費率増減の影響は？
例えば飲食店で考えてみましょう。もし食材費率が１％下げられたとしたら
損益分岐点売上＝固定費／（１－変動費率）は　800/（1-35％+1%）＝1,212千円
となり、損益分岐点売上は19千円下がることになります。
実は、飲食店における食材費はオーナーの考え方によって暴走し易い費用で、管理の甘い会社の場合50%を平気で超えたりします。もし食材費率が50%掛かっていたら今より15%も変動費率が増えると損益分岐点は
800/（1-35％-15%）＝1,600千円
1,600千円-1,231千円＝369千円も売上をアップしないと赤字ということになってしまいます。月25日、単価800円とすると実に毎日19人客数を増やさないとやっていけないのです。
穴のあいたバケツに水汲んでいるようなもので、これぞ典型的なドンブリ経営（お人よし経営とも言う）なのです。

数字はウソをつきません。損益分岐点分析はまさにドンブリ経営の実態を正確に説明してくれるのです。儲からない、資金繰りが厳しいという方は、美しい理念は一旦横に置いておいて、一度電卓をたたいてみると良いですよ。

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真冬の沖縄ナイト　Vol.7
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オープニングアクト　なんくるないさーチャンプルーズ、シーサー君
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