診断士試験超勉強法(1) 気持ちの問題
中小企業診断士の試験に受かるために、一つだけ確実な事を申し上げます。
私はこれを信じて受かりました。
「受かるまで、受け続ける」
冗談を言っているのではありません。
ほとんどの人は働きながらの受験だと思うのですが、これまで勉強する習慣が無い人は勉強する習慣をつけるのが大変だと思います。
普通にテレビを見たり、酒を飲んだり、残業がきついなどどと言って言い訳しているようでは、試験を受けるまでたどり着く事さえできないでしょう。日常生活の延長戦上で少し努力をすれば良いという試験ではありません。現実に受けるためには犠牲にする部分が多いのです。それでも挑戦したいと思える人は第一関門をクリアしていると言えます。
今の延長戦上で何とかしようとしないで、逆の発想で、受かるためにどうしたら良いかと考えてみましょう。どうしても受かりたいと思わなければ、一生受かりません。
仮に、全力をつくしても残念ながらその年に落ちたとしましょう。その時には力が足りなかった。情報の集め方が甘かったという事です。そう考えて実力を蓄積していけば、必ず受かります。何年かかるかは結果です。それは良い結果は早く求めたいのは誰でも同じです。
そのためには力をつけたり、試験情報を人より集める努力をする以外に方法は無いのです。
私が釧路という地方に居ながらクリアできたのは、「地方に住んでいても受かるためにどうすれば良いか」と考え、色々な手を打ってきた結果だと言えます。
戦略を立てる際に、何年でクリアしようと期間目標を立てましょう。もちろん、ストレート合格を目指しましょう。私はできませんでしたが、現実にストレートで合格している人がいる以上、不可能ではないでしょう。やはり、いつの年も今年は絶対合格するぞというのが良いと思います。
結果が出なくても、受けつづけましょう。そういう努力を続けていれば、試験結果は別にしても大した人物になれると思います。
診断士試験超勉強法(2) 1次試験攻略法
1次試験は最初の関門ですが、科目が多いので大変です。これだけの分量を短期間でクリアするには、効率的に勉強する必要があります。都心部に住む人は受験専門の教育期間(日本マンパワー、TBC、企業経営通信学院等)に通学するのが一番です。こういった教育機関では試験に出そうな所だけ教えてくれますからテキストでも試験に出そうもないところは教えません。独学生が不利なのは、そのメリハリが分からないからなのです。絶対に出ない個所を一生懸命読んで、良く理解できないなどと言って悩んでしまいます。(私も振り返るとその連続でした)知識をつけるにはそれも無駄とは言いませんが、短期間で受かるには絶対的に不利なのは事実です。
また、テキストだけから出題されるわけでは全然ありませんから、それ以外の勉強も必要になります。
それでは、「地方在住者は受かりそうもないではないか」という声が聞こえてきそうですが、方法はあります。私が考えたのは、通学生とのズレを埋めるにはどうしたら良いか?という事です。
その方法とは、当時(4年前)これしか方法がなかったですが、受験機関が行う直前講座を受けるという事です。これは札幌で2日間×2回の計4日間行われました。この講座で受けた内容は出そうな所を中心に組まれていました。自分でテキストだけ読んでいた把握していたものと相当ズレがあったので、非常にショックを受けましたが、逆にこの直前講座の内容ばかり試験前に反芻したおかげで受かったようなものです。かなりこの中から出題されました。
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地方在住者の勉強の取組みの要点をあげると、
1. 8科目のテキストを読み、要点をまとめる。
2. 財務管理の不得意な人は簿記2級までの勉強を別途行う。
3. 中小企業白書は必ず読み、要点をまとめる。
4. 問題集をやる。
5. 模試を受ける。
6. 直前講座を受ける。
私は要点をまとめる時にはEXCELにどんどん打ち込みました。キーボードで入力すると不思議と内容が頭に入りますし、後で調べる時にとても便利です。
診断士試験超勉強法(3) 2次試験攻略法
2次試験は、中小企業対策と事例問題です。
中小企業対策は、時間をかけた分だけ点数が見こめる科目です。10月に試験ですが、2回目以上の受験生はその年の新年から始めると良い勉強ができるでしょう。初回の人は山をかけるしかありません。
施策は、600字と200字で別な答案練習をしなければなりません。
私は200字はキーワードだけ覚えて、口頭で答案練習をするようにしました。
600字もキーワードをWORDで組み立てて模範答案を作るようにしました。このキーワードや文は中小企業白書の内容が、ほとんど使えます。
どちらも縮小コピーして手帳に貼りつけて、暇をみてはブツブツ言いながら小声で反芻していました。仕事上、車で地方へ出る事も多かったのですが、運転しながら頭の中で答案を繰り返していました。最初、思い出せない時は、運転中に手帳をめくろうとしましたが、危険なので停車してから見るようにしました。
一見普通の手帳 実は暗記帳
事例問題は、ほとんど経営戦略とマーケティング戦略が問われます。これは、職務上経理部門の経験しかない人には不利かもしれません。営業部門や経営実務に実際たずさわっている方により有利だと言えます。試験は色々な業種・業態の具体的事例が出題され、経営環境(必ず厳しい競争環境や不況業種)が与件として問題に書かれています。課題や具体的解決策を5つ挙げなさい。という感じの出題形式になっています。
この科目は、勉強方法を見つけるのに非常に苦労しましたが、私の考えた方法は、経営戦略やマーケティング戦略の枠組みのフローを常に意識したという事です。枠組みのどこの部分を問われ、どこの部分を書いているのか常にイメージするようにしました。
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2次試験の場合、ほとんど白紙に答案を書いていくという感じで、答案で全てを表現しなければなりません。採点者は答案の内容からしか、受験生の持っている実力を測る方法が無いのです。いくら、「俺は本当は答案以上に実力があるんだ」と言ってもわかってはもらえません。従って、まず自分の持てる力を出しきる事、採点者が読める字を書くことは最低限必要条件です。
それと、模試は絶対受けましょう。でも、下手に模試で良い点数を取っても浮かれないようにしましょう。私たちの年は一緒に勉強していて受かった人は、私も含めて模試の点数は最悪でした。(下から数えたほうが早かった)
結局、受験生は2次試験ぐらいになるとどんぐりの背比べという事だと思います。1ヶ月前の模試で点数が悪かったため、何とかしなきゃと必死に集中するのが良い結果を生むのだと思います。
オリンピックに出場する選手に似ていて、直前の集中力が明暗を分けるのかなと思います。
診断士試験超勉強法(4) 3次実習の過ごし方
3次実習は、ここまでの1次、2次のふるい落とすための試験とは異なり、純粋に診断業務の実習という位置付けとなります。従って、全日数出席でき、よほどの社会的不適格者のような人物でない限り、落ちると言う事はありません。(これまではそうでした)
実はこの全日数出席というのが最大のハードルかもしれません。休日も含めると、のべ日数は20日間近くになるため、正月休みも合わせると1月はほとんど会社に出れません。この会社との交渉がこじれて、退職してしまう人も多いようです。
私は2次試験までは、中小企業診断士試験を受験したことも合格したことも、誰にもしゃべりませんでした。できれば独立するまで、会社にはふせておきたかったのです。1ヶ月の休暇は、有給休暇を取るとしても、その理由は言わなければなりません。いっそ、インドを旅して来るとか適当な事を言っちゃおうかな等色々考えた末、観念して本当の事を言いました。幸い、会社側でも快く承諾してくれたので、私の場合は良かったのです。
ほとんどの人は、実際の企業に対する経営診断の経験は初めてと思われますが、この体験は独立時に少なからず役立っていると思います。
私の時は、回転すしのチェーン店と理容店でした。フィールド作業としては、経営者のお話しを聞いたり、実際の店舗の取材、ライバル店の状況調査、人口統計等の調査のための役所や図書館廻り等です。それらのデータをもとにグループで討議しながら、診断内容をまとめていきます。
私たちは平成10年の1月の実施ですが、その前年くらいから、報告書はパソコンで作成してもOKとなっています。これから実施する方はノートパソコンとプリンターが必須となるでしょう。OA機器はほとんど自分たちで用意しなければなりません。コピーは会場隣のコンビニでしました。結構大変です。
北海道札幌での1月開催は、寒さと雪で一年中で最も気象条件の悪い時期です。外に出ることも多いので体調には充分気をつけましょう。
時間的には、のんびり過ごす事は無く、とても大変です。1週間に1企業の調査・診断・報告書作成ですから、ぼんやりしている暇は無いのです。
最終日の報告作業が終了して、打ち上げ大会があります。(これは、勝手に自分たちでやっているだけです)
この時の酒は、開放感もあり最高に旨いですよ。(実はわがグループ3人とものん兵衛で、その前に何回も、『忙中閑有り』とか言って、札幌駅周辺で飲んでおりました。)
3次実習で知り合った方々は今でも同窓生という感じで、情報交換したり、たまに会って飲んだりしています。また、指導していただいた先生方とも、定期研修や診断ネットというメーリングリストで親交させていただいてます。
やはり、3次実習は、中小企業診断士やコンサルティングの世界に初めて接する場であり、貴重な『人』との出会いの場なのだと思います。
診断士試験超勉強法(5) 独立するには
早いもので、1月5日に釧路市で中小企業診断士事務所を開業して4ヶ月が経とうとしています。開業にあたって、最大のテーマは「独立して生活が成り立つのだろうか?」という事でした。というのは、中小企業診断士の資格保有者で独立開業されている方が道内では非常に少なく、地元の釧路ではゼロという現状がありました。開業にあたって、診断士で開業している諸先輩方に実際の業務内容や仕事の取り方等について色々質問してアドバイスを受けたりしました。それらのアドバイスは非常に参考にはなりましたが、それで独立してやっていく事に確信を持てたというものではありません。
しかし、それは今思うと当然の事で、診断士試験に受かる方法を本で読んでも実際に猛勉強しないと受からないのと同じように、現実に独立診断士の世界に飛びこんでみて、志向錯誤し精一杯努力しないと事業としては成立しないという事だと思います。
資格は打ち出の小槌ではなく、コンサルタントはサービス業の一つと割り切り、顧客のために役立つサービスを提供しないかぎり明日の仕事は無いということです。
お客さんと話していてよく言われるのは「コンサルタントとしての需要は絶対ある。これまでそういうサービスを提供している人がいなかっただけで、地元の経営者達はあなたの商売に非常に注目している」というものです。つまり潜在需要はあるということで、実際に肌で感じてもいます。それゆえ、一つ一つの与えられた仕事に全力で打ち込み成果をあげていかなければなりません。
経営改善=コンサルティングのためのテーマは多岐にわたり、同じものはほとんどありませんでした。テーマに対応した勉強を継続してやり続けなければなりません。
診断士としての独立に少しでも興味のある方に申し上げます。もし現在と別の事をやりたいと少しでも思っているのであれば、独立診断士の世界に飛び込んで見ませんか?今のサラリーマン生活と全く別の世界を生きる事ができます。その世界は厳しいけど、良くも悪くも全て自分の責任と裁量に任せられるという意味で、自己実現できる世界です。

